院内感染予防
ユニバーサル・プリコーション(Universal Precaution)について
ユニバーサル・プリコーションとは、すべての患者さまに対して最高レベルの感染対策を行うという考え方です。以前はウイルス性肝炎やHIVといった感染症の患者さまに対してだけ特別な感染対策が施されてきました。しかしそれだけでは不十分なのです。なぜならば統計によれば医療機関を訪れる患者さまの中には、自分がウイルス性肝炎などに感染していることを自覚しないで通院している人が多くいることがわかっています。つまり全ての患者さまに対して最高レベルの感染対策をしていかない限り、院内感染を防ぐことはできないのです。

1. 治療は清潔で快適な個室で行います。
ある歯科医院は開放的な美容院のような環境ですが、このような状態では歯を削った時の不潔物が周辺に飛び散り、他の患者さまを汚染させる恐れがあります。
アメリカやヨーロッパなどの先進国では、飛沫感染の防止と持病などの問診に対するプライバシーの保護のため個室診療を長年にわたって行っています 。
滅菌システムの流れ

歯科医師および歯科衛生士、歯科助手の治療用グローブは、患者さま毎に交換しています。
治療中にグローブをはめることは、感染予防になります。個室から退室する時には、グローブを脱ぎ交差感染(患者さまから患者さまへの感染)の予防に努めます。
1. 使い捨て器具の使用。
注射針、麻酔液などのカートリッジ、うがい用コップ、外科用メスなど滅菌困難なものは、患者さま毎に使い捨てています。↓

2.1次洗浄 所定の場所に集められた使用済み器具は、ウイルスに効果のある消毒槽で1次消毒されます。↓

3.超音波洗浄 器具に付着した細菌、ウイルスなどは超音波洗浄器により除去されます。↓

4.滅菌パック その後全ての器具は滅菌パックされます。 ↓

5.高圧蒸気滅菌器 2気圧、132度の高温高圧の蒸気で滅菌パック内の全ての細菌、ウイルスは死滅します。 その後有効期限内で使用します。
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